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新日本保険新聞 コラム

流行のオンライン会議運用には細心の配慮も必要

保険代理店のための情報セキュリティ知識と対策12

流行のオンライン会議

運用には細心の配慮も必要

 

新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、各保険会社がお客さまや代理店に向けて発信する特例や特別措置、体制等の情報も日々アップデートされています。

未曽有の危機的状況下で世の中や保険業界が目まぐるしく変化する中で、変化に対応できた者のみが生き残れると確信的に考えられると同時に、前々から言われてはいましたが、その突き付けられた条件(体制整備)がさらに厳しくなったようにも考えられます。

さて、保険会社も代理店も在宅勤務が増えてきたのではないでしょうか。合わせて保険業界ではこれまでリアルなフェイストゥフェイスを重んじる世界でしたが、敬遠されてきたオンラインでの相談も少しずつ耳にすることが多くなってきました。

ただし、オンラインは安易に活用してしまうと、本人確認ができかねるリスクや映像の悪用、セキュリティ問題等、これまでと異なるジャンルのリスクも存在します。例えば、先方に免許証等の本人確認ができる物を画面越しに提示してもらうことや、あらかじめこちら側が定めた規約に同意をしてもらう等、こちらも工夫や体制整備が必要かと思います。

オンラインといえばテレビ会議システム「Zoom(ズーム)」が、テレワークにおけるコミュニケーションツールの代表として急速にユーザー数が拡がりました。数字の推移としては昨年12月に1000万ユーザーから今年3月には2億ユーザーです。

その一方で脆弱性を利用した「Zoom Bombing(ズーム爆弾)」と呼ばれるサイバー攻撃が他国では発生し、オンライン講義中に、わいせつ画像や音声が不正投稿されたり、チャット機能の脆弱性など、セキュリティ問題が多発しています。

これらは随時改善されてはいくでしょうが、ニュースをチェックしながら使用可否の判断は慎重を期した方がよさそうですし、他のツール使用の選択肢も検討すべきでしょう。

ちなみに元々日本国内でも流行っているLINEやFacebookでもビデオ通話は可能です。このビデオ通話を活用したZoom飲み会という新たなトレンドも出てきましたが、今年の流行語にノミネートするぐらい世の中に浸透し、ビジネスシーンやプライベートでも懇親ツールとしてこれからの標準になるのではないでしょうか。

こういった人と人がオンラインで簡単に繋がれるようになり、わざわざ出張する必要があるのか、対面する必要があるのかというように人々の常識が変わり、非常に便利であることを多くの方が気づく年になるでしょう。その一方でZoomのようなシステム的な面以外でもやはりリスクは伴います。

基本的なこととして例えば映像の背景に良からぬ情報が写ってしまったりの「盗み見」や、隣で通話している内容が聞こえてしまったりの「盗み聞き」に注意しながら使用すべきです。

正しい知識と対策をもって良い変化を遂げ、この難局を乗り切っていきましょう。

 

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第3115号(週刊) 新日本保険新聞[生保版]2020年5月11日

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