保険代理店のための分かりやすいDX 2
AI活用に乗り遅れるな まず一度は使ってみよう
OpenAIが2022年11月30日にリリースした人工知能チャットボット「ChatGPT」は、最近急速に人気が上昇しています。
全世界のユーザー数が100万人を達成するまで、Facebookは310日、YouTubeは260日かかりましたが、ChatGPTはたったの5日間でこれを達成しました。さらに、わずか2か月余りでユーザー数が1億人を突破し、史上最速のペースで主要サービスに成長しました。
間違いなく、今後もユーザー数が増え続け、誰もが使う当たり前のツールになるでしょう。このサービスの登場によって、AIの時代が一気に訪れたと言っても過言ではありません。
さて、まだChatGPTを使ったことのない経営者や社員のいる会社は、危機感を感じるべきだと思います。一部ではAIの利用が人間に悪影響を与えるという意見もありますが、AIの活用はもはや止められない流れであり、教育やビジネスを考え直す必要があります。
保険代理業務において、ChatGPTを使わなくても業務は回りますが、ウォルトディズニーの「現状維持では後退する」という言葉通り、成長を望むなら変化が必要です。また、知らず知らずのうちに世の中との差が広がってしまいます。福沢諭吉の「学問のすすめ」から引用すると、「進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む」。つまり、失敗を恐れず努力することの重要性は言うまでもありません。「進まず退かずして瀦滞する者はあるべからざるの理なり」とも言われています。周囲が前進し続ける中、立ち止まるだけでは後退しているように見えてしまうのです。
たとえ最初はChatGPTの活用方法が分からなくても、優秀な経営者や会社はまず行動し、試行錯誤しながら活用法を見つけています。保険業界ではまだ活用事例が少ないものの、IT業界では急速に導入が進んでおり、私たちもDX推進においてこれが重要だと確信しています。考える時間や作成する時間、グーグル検索で欲しい情報を見つけるまでの時間など、さまざまな時間の短縮が期待でき、業務効率化につながるでしょう。弊社では、今年度から全社員が週1時間をAI関連の研究と実践に充てるようにしました。仮に週40時間の労働時間が、この取り組みによって32時間に削減できたとしたら、それは大きな成果であり、未来への重要な投資です。
ビルゲイツは、「AIの発展はインターネットや携帯電話の導入と同様に基本的なことだ」と述べており、今後、AIをビジネスにどのように活用し、どれだけ使いこなせるかが重要になり、大きな差がつくでしょう。皆さんにおすすめしたい第一歩として、「現在行っているタスクはAIが代わりにできるものか?」という視点を常に持つことが大切だと思います。これからの世界では、誰もがAIを秘書のように利用する時代になるのではないでしょうか。
ちなみに、このコラムは私が元の文章を考え、ChatGPT(GPT-4)に「分かりやすく修正してください」と依頼し、修正された文章を掲載しています。違和感なく丁寧に文章が整えられており、非常に助かりました。
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第3273号(週刊) 新日本保険新聞[損保版]2023年5月22日