保険代理店のための分かりやすいDX 24
かつては電話での問合わせが主流だったが
今は簡単な質問はAIが対応
新年度を迎え、お子さんがいるご家庭では3月・4月は慌ただしい時期ではないでしょうか。私の子どもが通う小学校では、保護者が学校のスマホアプリを利用するルールになっており、日々の連絡や給食メニュー、運動会の開催可否、台風による休校情報などが通知されます。さらに、アンケート機能もあり、体調不良による欠席・遅刻・早退の連絡もアプリで行えるため、DXの進展を実感します。
私が小学生の頃、台風で休校になる際の連絡は、各家庭の固定電話番号が記載された連絡網をもとに先生が数名に連絡し、その保護者が次の家庭へ電話するという方式でした。今では、スマートフォンの普及により、連絡手段が劇的に変化し、DXが進んでいます。
この変化は保険業界にも及んでおり、かつては保険代理店が保険会社に問い合わせる際、主な手段は電話でした。しかし、生成AIの登場により、問い合わせ方法も変化しています。
最近、大日本印刷株式会社(DNP)とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社が共同開発した、生成AIを活用したFAQチャットボットの運用が開始されました。これは、全国約4万店の代理店を対象とし、保険代理店業務のデジタル化を一層推進するものです。
このチャットボットは、代理店専用システム「ADvance1」のログイン方法や操作方法に関する質問に対し、最新のマニュアルやFAQをもとに生成AIが即座に回答を提供します。従来、操作に関する疑問はコンタクトセンターへ電話で問い合わせるのが一般的でしたが、このシステムの導入により、簡単な質問はAIが対応するため、問合わせの手間が大幅に削減され、業務の効率化が期待されています。
コンタクトセンターの人手不足解消にも
この取り組みの背景には、今後の人手不足を見据えたコンタクトセンター業務の効率化という課題があります。
従来の電話対応は混雑する時間帯があり、オペレーターの負担も大きいものでした。生成AIを活用したチャットボットを導入することで、コンタクトセンターの負担を軽減し、より複雑な問い合わせには人的リソースを集中させることが可能となります。
また、このシステムはDNPが提供する「PROMAX NEO」というプラットフォームを活用し、同社のシステム構築ノウハウを活かして開発されています。今後はAIの学習モデルを継続的に調整し、回答精度を向上させるとともに、対応範囲を拡大する予定とのことです。
保険代理店にとって、こうした生成AIの活用による業務効率化の波は避けられないものとなっています。これまでは、ちょっとした疑問でも人手を介した問合わせが必要でしたが、今後はAIの活用により、問合わせ対応の迅速化と業務のスピードアップが期待されます。もちろん、すべての問合わせをAIが解決するわけではありませんが、AIと人間の役割を適切に分担することで、より効率的な業務運営が可能になるでしょう。
スマートフォンの普及によって私たちの連絡手段が劇的に変化したように、生成AIの進化によって保険代理店の業務も大きく変わろうとしています。
今後も、こうしたデジタル技術の発展を注視しながら、業務の効率化と顧客満足度の向上を目指すことが重要となるでしょう。
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第3361号(週刊) 新日本保険新聞[損保版]2025年3月24日