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新日本保険新聞 コラム

バージョンアップは計画的に無視できない必要経費と手間

保険代理店のための情報セキュリティ知識と対策2

サポート終了のPC使っていませんか?重大リスク発生の恐れも

保険代理業務には、パソコン(PC)と電話が必要不可欠です。今回はパソコンを使用するにあたっての初歩的な情報セキュリティ知識と対策をお届けします。

まず、保険代理業務に使用するメインのパソコンは、MacではなくWindowsである方が多いかと思います。未だ「ウィルス対策ソフトを入れているから大丈夫なのでは?」「Windows Updateって何?」という方は、まさかもういらっしゃらないですよね。

さて、Windowsは「メインストリームサポート(発売日を起点として最低5年間)」と「延長サポート(メインストリームサポート終了後最低5年間)」が存在します。前者はセキュリティ更新の他、無償サポートや新たな機能の追加等、全てのサポートが行われます。後者はセキュリティ更新や有償サポートは前者と同様に受けられますが、無償サポートや新規の機能追加が行われなくなり、サポート期間が終了すると、全てのサポートが終了されてしまいます。

マイクロソフトはWindowsを発売してからも、プログラムやセキュリティ上の不具合を修正するためのセキュリティ更新プログラム(Windows Update)を提供しています。パソコンを安全に使い続けるためにも、セキュリティの更新プログラムを定期的に適用することがとても重要です。しかし、延長サポートが終了したWindowsに対しては、セキュリティ更新プログラムの提供が終了してしまいますので、脆弱性が出ても修正ができなくなり、攻撃者にそこを突かれてしまう大きなリスクが発生することになります。

このようにサポートが終了したパソコンを使い続けることによって、未知のウィルスやマルウェアに感染する可能性が高まり、個人情報漏洩、不正操作、データ消去、起動不可状態化など、重大な損害が発生してしまう恐れがあります。

そして来年の2020年1月14日をもって、Windows7の延長サポートが終了となります。まだまだWindows7をお使いの方は多いと思いますが、残り半年のうちにバージョンアップを実施する必要があります。現状、最新であるWindows10は2025年まで延長サポートが継続することになっていますし、セキュリティだけでなく起動スピードや処理速度なども向上しますので、できるだけ早いタイミングでアップグレードしておきましょう。

最期にもう1点、保険代理店経営において考えておきたい計画について、将来的にいつバージョンアップが必要になり、自社の対象台数はどのくらいで、必要な経費はいくらぐらいといった計画を概略でも立てておいてください。メインストリームサポートと延長サポートの期間をあらかじめ把握しておくことで、予算や経営計画が立てやすくなりますので、ご存知でなければ是非今回のコラムを機に活かしてください。

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第3071号(週刊) 新日本保険新聞[生保版]2019年6月10日

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