保険代理店のための情報セキュリティ知識と対策30
もうペーパー管理の時代ではない
クラウド型システム活用でセキュリティは万全
先日、弊社システムのお問い合わせをいただいた際に、「災害時にやっぱりペーパーが役に立つと聞いたが?」というご質問を頂戴しましたので、このコラムにぴったりの内容かと思い解説させていただきます。
まず、この疑問が出るということは、セキュリティおよび情報セキュリティ意識が非常に低いことが考えられてしまいます。アナログな業務フローでも仕事ができてしまう保険業界にいると気づきにくいかもしれませんが、国からリモートワークが推奨されるぐらい、時代は多くの人が想定される以上に先へと進んでいますし望まれています。
ではなぜペーパー管理が良くないのかについて、皆さまの事務所はセキュリティ的に完全無欠の要塞化はお済みでしょうか? 中小企業レベルでは到底あり得ないことでしょう。
盗難や紛失におきましては社内外にリスクは存在しており、基本的なところでは鍵の閉め忘れや従業員によるものなど挙げればきりがありません。ましてや火災が起きた際は全て燃えてくれればよいですが、中途半端だと保管しているペーパーがむき出し状態の可能性もあるし、地震火災なんかも同様、どうこのリスクをカバーできるでしょうか。
盗難・紛失等の情報漏えいや火災や地震等の自然災害が起こった際にどんなことが想定されるか、これらを想定の上保険で備えておきましょうというのがわれわれ保険代理店の仕事です。
そして情報ビジネスである保険代理店にとって、情報漏えいは絶対に起こしてはならないことです。意外と自分たちのリスクまでしっかりカバーできていない代理店がまだまだ多いような気がしてなりません。
強い口調で恐縮ですが「もうペーパー管理じゃダメ」です。クラウド型のシステムを活用する=セキュリティが万全とされるデータセンターに情報を保管しておくほうが自分たちだけではそこまでできないのでリスクヘッジになりますよねということです。
もちろんクラウド型システムを活用するのであれば、最悪、事務所機能がストップしてしまってもネット環境さえあれば場所を問わず仕事ができます。そういう意味でもペーパーレス化やシステムの利活用は保険であり必要経費かと思います。
もうこれからはペーパーとデータの二重保管は不要の時代です。「自分がこんなことになるとは思ってもみなかった」と後悔しないよう早目に対策しておきましょう。
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第3187号(週刊) 新日本保険新聞[生保版]2021年11月8日