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新日本保険新聞 コラム

人こそが最大の商材|保険営業マンは頼られる「職人」

地域密着型経営のススメ
-人口減少対策は進めていますか?-

第20回目
人こそが最大の商材
保険営業マンは頼られる「職人」

2017年11月、代理店経営者の方とお話をさせていただく機会や時間、そして気づきや学びが多い有意義な1ヶ月でした。

日本代協(一般社団法人日本損害保険代理業協会)コンベンションへの参加をはじめ、ビューシステムのお客様フォローや営業活動で東京を中心に回らせていただきまして、地方ではなく都会の代理店経営者がどの様に考え、どの様な代理店経営をしているのか、私が肌で感じたことをお伝えできれば幸いです。

まず、日本代協コンベンションでは、全国から保険代理店を始めとした保険業界人数百名が一堂に会し、「お客さまに必要とされる代理店を考える ~顧客・社員と事業の発展~」というテーマで学びを共有しました。基調講演は日本でいちばん大切にしたい会社大賞特別賞を受賞され、カンブリア宮殿にもご出演された株式会社さくら住宅の二宮生憲様が、地域において無くてはならない存在となることが大切と語られていました。

特に一つのことを徹底して突き詰めたオンリーワンに特化することや、クレームを事前に排除する意味で上から目線の方ははっきりと断り、お客様との関係は常に対等であることを目指すなど、業界は違えど代理店経営にも通ずる内容が盛りだくさんでした。

また、選択した分科会において、理念の実践により人格を向上させ、結果として人格(人間力)が数字に表れると、大きな企業代理店経営者様がお話されていましたが、2回目のコラムに書かせていただいた父からの教えもそうですし、この後に出てくる東京のど真ん中の代理店経営者様もそうお話されていましたので、代理店という仕事は人と人とのビジネスであり、人を売る仕事だと改めて確信した次第です。

その東京の代理店経営者様と酒席を共にさせていただいた時に、保険の営業マンも職人みたいなものとおっしゃっていました。能力として優先されるのはどちらかというと商品知識よりも、相談される、頼られる、任される等の「○○られる」を人から頂戴する職人技のような能力であると。後からその「られる」の意味について調べてみたところ、自発・受け身・可能・尊敬の助動詞であり、素晴らしい意味を持つ言葉でありステータスでした。

やはり、保険セールスは地方であろうが都会であろうが変わることなく「人が最大の商材」であります。では、その商材であり職人が退職することになった場合、お客様及び契約は離れていきませんか? そこを上手く継承していけるかどうかは、多くの代理店様にとって悩みの種ではないでしょうか。職人へとスタッフを進化させていくための情報を後世に伝えていくためにも、賢くシステムをご活用いただき、お客様から「〇〇られる」を増やし続けていきましょう。

そして最後に、都会は保険料単価こそ大きいがその分ライバルも多いため、顧客のグリップ力は人口減少が進むなか地域密着型経営をしている地方の代理店に軍配が上がると確信できた気がします。

第2999号(週刊)  新日本保険新聞[生保版]2017年12月11日

過去のコラムは以下のとおりです。
第1回目 住んでいる町が消えてしまう・・・変化に適応した行動が急務
第2回目 地元ケーブルテレビにレギュラー出演 地域想う同世代の同志との出逢い
第3回目 縦や横のつながりの重要性増す SNSの積極活用で人間関係構築が容易に
第4回目 自社自身の人脈を地域に活かす「あの会社でなければ」と言われるために
第5回目 お客様の顔と名前どこまで覚えています 相手を想う挨拶 些細な会話が原点
第6回目 将来が心配な世帯増加 生保商品の必要性さらに高まる
第7回目 代理店の持つ人脈活用に期待 これまで以上のネットワーク構築が必要
第8回目 顧客情報を自社システムで一元管理 対応履歴こそが最大の財産 細かなやり取りを
第9回目 顧客情報の蓄積、データ化が命運握る 他業種との提携強化で収入源が変化
第10回目 5月には改正個人情報保護法が全面施行 机の上に個人情報記載の書類が・・・
第11回目 志を持つ地域の若手経営者とコラボ企画 新生活がスタートする今が好機
第12回目 地域情報サイトを運営 地域の人や事業者と共に成長する仕組作り
第13回目 人が来たくなるコンテンツは何か?
第14回目 他業種との積極的交流を 地域の中小企業経営者を獲得する
第15回目 保険でお客様の金銭的問題を解決する お金の大切さについて周知しよう
第16回目 顧客数増やす地道な努力 21世紀は分かち合う時代 『対面』の価値をいかに提供するか
第17回目 電子データの活用で広がる顧客からの感謝の幅 情報は代理店にとりかけがえのない「財産」 くれぐれも宝の持ち腐れにせぬように
第18回目 新たな収益源の確保を 自治体との“連携”をキーワードに
第19回目 保険とゴルフの相関関係 よろず屋でありコンサルタント 環境悪化しても必ず活路はある
第20回目 人こそが最大の商材 保険営業マンは頼られる「職人」
第21回目 代理店における採用活動を考える 自由度の高い保険ビジネスの魅力
第22回目 この十数年で業界、社会環境激変 今の業務フローに常に疑問持ち続け
第23回目 AIに取って代わられるのか? 保険の素晴らしさを再認識 保険の仕事は商品よりも人 人と人とが信頼しつながることで成り立つ
第24回目 近隣のハザードマップを用意していますか 顧客、知友人にもぜひともご案内を
第25回目 ビジネスに繋がる人間関係の構築を推奨 地域の団体やコミュニティに所属することは地域貢献
第26回目 さまざまな2018年問題 加速する子どもの減少 地域貢献としてセミナー、催しを積極開催
第27回目 自主的にコンプライアンス順守を徹底することが自らを守る 保険会社から親離れする時に 自ら考え行動することが急務
第28回目 強いチームは皆、同じ方向に向けて進んでいる 組織として機能し続けることが不可欠 強い組織には『イズム』がある
第29回目 災害救助法について把握しておこう 緊急時の顧客への対応体制を構築する 各地で相次ぐ大規模天災 代理店としてどう対応すべきか
第30回目 相次ぐ天災、保険の大切さを痛感 こんな時こそ代理店が「ヒーロー」に
第31回目 異常な天災相次ぐ1年 代理店にとっても多忙な年に 代理店自らの「万一」を考える必要も 組織化で本当の安心感を提供
第32回目 顧客が困ったときに思いだしてもらえるか 相談に乗れる存在になる 情報が保険販売に変わり収益に
第33回目 地方の目立つ自動車保険依存の収益構造 自動運転のニュースには敏感 生保代理店・損保代理店で情報交換の場を設定 代理店間で情報量に圧倒的な差
第34回目 「人」にかわり、「スマホ」や「仕組み」が保険契約を取る時代に 吸収する代理店、される代理店 お客様が喜ばれることは何なのか?
第35回目 「お客さまの声」、前向きに捉え 企業の成長、信頼を高める 苦情管理、適切に行われていますか PDCAサイクルを構築・確認する
最終回 各地で進む人口減少 あらゆる地域で加速化見せる 体制整備、未来への種まきは進んだか? 新たなリスク出現にビジネスチャンスも

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