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新日本保険新聞 コラム

近隣のハザードマップを用意していますか

地域密着型経営のススメ
-人口減少対策は進めていますか?-

第24回目
近隣のハザードマップを用意していますか
顧客、知友人にもぜひともご案内を

多くの命が失われ、未曾有の被害をもたらした東日本大震災から7年がたちました。犠牲となられた方々とご遺族に追悼の意を表すとともに、今なお困難な暮らしを余儀なくされている多くの方々に一日も早く安らかな日々が戻られることをお祈りします。

さて、同震災から、特に「情報の大切さ」を意識し始めまして、できるだけ多くの方に有益な情報を届けるように努め、個人的にもハザードマップや避難場所等も必ず家族で共有しておこうと決めたきっかけはそれからでした。

皆様は事務所を置く場所のハザードマップはご覧になり、リスクを把握されていますでしょうか。特に損保に携わる方なら、自身のリスクに対してきちんと備えていらっしゃることでしょう。この度はそんなハザードマップ等を活用した対策をテーマにしたいと思います。

AIG損保は3月、子どもの交通安全推進に向け、交通事故多発エリアや事故発生リスクの高い地点を閲覧・投稿するオンライン地図サービスを提供開始。損保ジャパン日本興亜損保では4月より、公的機関が開示するハザードマップに保険金支払実績データを加えたオリジナルのハザードマップを提供開始しました。このように各保険会社でも、GISを利用したリスク対策にも力を入れており、今後益々サービスが増えていくことでしょう。

これら保険会社主導のものとは違い、至ってアナログでコストをかけない取組み事例ですが、書類の作成等でお客様をお待たせする隙間時間にでも見ていただけるよう、事務所の接客スペースに町のハザードマップを置くのも良いかと思います。ハザードマップは役所に行けば無料で貰えますので、お持ちでなければ役所に足を運んでみてください。

一方、デジタルな取組みとしましては、弊社運営の徳島県鳴門市の情報サイトにて、鳴門市の避難場所一覧や、東日本大震災時に役に立ったTwitterの首相官邸(災害・危機管理情報)等の災害に関するアカウントを一覧で紹介しています。また、できるだけ多くの命を守る様に市と協議のうえ、災害対策本部が立ち上がるとトップページを緊急モードに切り替え、市のホームページへと誘導を促す体制を整えています。

その他、東日本大震災後に全てのお客様や友人等に作成・配布させていただきました「災害時に役立つ知識」をサイト内で公開しています。今の時代、携帯電話に全ての連絡先を登録し、覚えていないことが多いので、携帯電話の充電が切れてしまえば連絡が難しくなってしまいます。印刷のうえ切り取る仕様でして、大切な人の連絡先は財布に入れておくなり、常に持ち歩くよう推奨しています。

保険の仕事は人や物、町のリスクについて考える仕事でもあります。大小問わずいつ災害が起きても対処できるよう、リスク及びBCP対策が大切であるとともに、お客様一人ひとりに応じたリスクを考慮し、最善の提案ができるよう常日頃準備をしておきましょう。

第3015号(週刊)  新日本保険新聞[生保版]2018年4月9日

過去のコラムは以下のとおりです。
第1回目 住んでいる町が消えてしまう・・・変化に適応した行動が急務
第2回目 地元ケーブルテレビにレギュラー出演 地域想う同世代の同志との出逢い
第3回目 縦や横のつながりの重要性増す SNSの積極活用で人間関係構築が容易に
第4回目 自社自身の人脈を地域に活かす「あの会社でなければ」と言われるために
第5回目 お客様の顔と名前どこまで覚えています 相手を想う挨拶 些細な会話が原点
第6回目 将来が心配な世帯増加 生保商品の必要性さらに高まる
第7回目 代理店の持つ人脈活用に期待 これまで以上のネットワーク構築が必要
第8回目 顧客情報を自社システムで一元管理 対応履歴こそが最大の財産 細かなやり取りを
第9回目 顧客情報の蓄積、データ化が命運握る 他業種との提携強化で収入源が変化
第10回目 5月には改正個人情報保護法が全面施行 机の上に個人情報記載の書類が・・・
第11回目 志を持つ地域の若手経営者とコラボ企画 新生活がスタートする今が好機
第12回目 地域情報サイトを運営 地域の人や事業者と共に成長する仕組作り
第13回目 人が来たくなるコンテンツは何か?
第14回目 他業種との積極的交流を 地域の中小企業経営者を獲得する
第15回目 保険でお客様の金銭的問題を解決する お金の大切さについて周知しよう
第16回目 顧客数増やす地道な努力 21世紀は分かち合う時代 『対面』の価値をいかに提供するか
第17回目 電子データの活用で広がる顧客からの感謝の幅 情報は代理店にとりかけがえのない「財産」 くれぐれも宝の持ち腐れにせぬように
第18回目 新たな収益源の確保を 自治体との“連携”をキーワードに
第19回目 保険とゴルフの相関関係 よろず屋でありコンサルタント 環境悪化しても必ず活路はある
第20回目 人こそが最大の商材 保険営業マンは頼られる「職人」
第21回目 代理店における採用活動を考える 自由度の高い保険ビジネスの魅力
第22回目 この十数年で業界、社会環境激変 今の業務フローに常に疑問持ち続け
第23回目 AIに取って代わられるのか? 保険の素晴らしさを再認識 保険の仕事は商品よりも人 人と人とが信頼しつながることで成り立つ
第24回目 近隣のハザードマップを用意していますか 顧客、知友人にもぜひともご案内を
第25回目 ビジネスに繋がる人間関係の構築を推奨 地域の団体やコミュニティに所属することは地域貢献
第26回目 さまざまな2018年問題 加速する子どもの減少 地域貢献としてセミナー、催しを積極開催
第27回目 自主的にコンプライアンス順守を徹底することが自らを守る 保険会社から親離れする時に 自ら考え行動することが急務
第28回目 強いチームは皆、同じ方向に向けて進んでいる 組織として機能し続けることが不可欠 強い組織には『イズム』がある
第29回目 災害救助法について把握しておこう 緊急時の顧客への対応体制を構築する 各地で相次ぐ大規模天災 代理店としてどう対応すべきか
第30回目 相次ぐ天災、保険の大切さを痛感 こんな時こそ代理店が「ヒーロー」に
第31回目 異常な天災相次ぐ1年 代理店にとっても多忙な年に 代理店自らの「万一」を考える必要も 組織化で本当の安心感を提供
第32回目 顧客が困ったときに思いだしてもらえるか 相談に乗れる存在になる 情報が保険販売に変わり収益に
第33回目 地方の目立つ自動車保険依存の収益構造 自動運転のニュースには敏感 生保代理店・損保代理店で情報交換の場を設定 代理店間で情報量に圧倒的な差
第34回目 「人」にかわり、「スマホ」や「仕組み」が保険契約を取る時代に 吸収する代理店、される代理店 お客様が喜ばれることは何なのか?
第35回目 「お客さまの声」、前向きに捉え 企業の成長、信頼を高める 苦情管理、適切に行われていますか PDCAサイクルを構築・確認する
最終回 各地で進む人口減少 あらゆる地域で加速化見せる 体制整備、未来への種まきは進んだか? 新たなリスク出現にビジネスチャンスも

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